医局長のつぶやき

2020年11月

初めてのAHA(American Heart Association)

医療系研究科博士課程2年 朝倉 清史

北里大学循環器内科学 大学院2年生の朝倉 清史と申します。
今回2020年11月13日から11月17日までAHA Scientific Sessions 2020が開催され、オーラルセッションで発表させて頂きました。

新型コロナウイルスが感染拡大し、多人数が集まるイベントの開催は難しくなっています。
これまでも多くの学会がオンラインでの開催に切り替えられてきました。
AHA 2020は本来であればアメリカ・ダラスでの開催予定でした。
ダラスはケネディ大統領暗殺の舞台となった博物館や西部劇のような街並みが観光地として人気なようです。
しかしご多分に漏れず、今回のAHA 2020も新型コロナウイルスの影響でオンラインでの開催となりました。
残念ながら現地での写真はありませんが、初めてAHAという大きな学会で発表する機会を頂けたことに感謝し、虚血班をはじめご指導を頂きました多数の先生方に改めて御礼を申し上げます。

私の演題は「Higher triglyceride level is associated with the higher prevalence of macrophage accumulation in coronary plaques」でした。
Zoomを使用した収録で、録画された動画がオンラインで公開されました。
時差の関係で夜間の収録でしたが普段在籍している研究室を使用でき、程よい緊張感の元、収録に臨めました。

オンラインでの開催のため実際にどのような反応があったのかを実感することはできませんでしたが、論文作成を進めている研究の発表であり、オンデマンドで他施設の先生方の関連する演題を聴講でき大変勉強になりました。

また今回、虚血班から桂先生も発表されております (演題名: Smaller stent area and eccentric expansion are associated with increased adverse events after drug-eluting stent implantation in hemodialysis patients)。

オンライン学会は新型コロナウイルスの影響で学会を中止させない取り組みとして、今後も重要な役割を占めると思います。
日本にいながら移動の必要がなく大きな国際学会に参加でき、さらに発表スライドを自分のペースで見られるのはオンライン学会の強みです。
しかし現地に赴き、大きな国際学会の空気感を肌で感じてみたいとも思いました。

今回のAHAはアメリカ大統領選挙の投開票日直後の開催でした。
レジェンドの一人であるBraunwald先生はAHA 2020 Opening sessionで、我々は分断することなくCOVIDパンデミックに立ち向かう必要があることを訴えておられました。

2021年のAHAは現地での開催も検討できる状態になっていることを願い、今回のご報告とさせて頂きます。