循環器内科教室について

「そうだったのか、心不全」-先手先手の自己管理-

そうだったのか、心不全

このDVDは北里大学病院の医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士という職種の異なるスタッフがディスカッションを重ねて制作しました。患者さんだけでなく、日常診療で心疾患に関わる医療スタッフはもちろんのこと心疾患以外がご専門の医療スタッフの皆さまがご覧になってもわかりやすい内容になっています。

慢性心不全患者数は年々増加し、、現在約200万人の患者さんがいると推定されています。高齢化も増加の原因の一つであると言われていますが、再入院が多い原因として、患者さん自身の自己管理が不十分であるという点が指摘されています。裏を返せば、日常生活の注意点を守ってきちんと自己管理が出来れば、再発を防げるということです。そこで、猪又孝元医師(現北里大学北里研究所病院循環器内科部長)率いる私達心不全パス委員会は、もうニ度と再入院を繰り返さないために、と題して「心不全教室」を開催することにしました。教室の内容は、退院後どのようなことに注意して日常生活を送っていけば良いかに重点をおいています。心不全教室は、当院心臓血管センターにご入院中の患者さんとその家族を対象に現在も定期的に行われています。

しかし、開催日に受講できない患者さんやご家族が多数おり、このような方には個別指導をして対応しておりましたが、心不全教室と同じ内容をたとえ受講した後でも、好きな時に何度も繰り返し学習でき、指導できるように、わかりやすくコンパクトにまとめたDVDを制作するに至りました。DVDには、心不全の病態、症状、増悪因子、原因から、日常生活の注意点や薬の内容、減塩のポイント、心臓リハビリテーションに至るまで、心疾患患者さんの一般的な注意点や指導すべき点がおさめられています。特に強調してお勧めするところは、日々の自身の観察と管理を記載できる当院オリジナルの心不全ノートです。このノートに従っていけば、おのずと現在の心不全の状態が良いのか悪いのかを、患者さん本人が理解できるような仕組みになっています。また、心不全の状態は誰でもわかりやすいように信号で表しており、早く病院を受診をした方がよい赤信号の状態はどのような症状なのか、あるいは、今一度気をつけて生活を見直さなければならない黄信号はどのような症状なのか、といったように早めに悪化のサインに患者さん自身が気づけるようなノートを考案しました。 付録の冊子に、このノートとノートの記載方法が解説されており、ノートの部分はコピーして末永く使っていただけるようになっています。一方、患者さんからの質問が多い減塩については、減塩のポイントを、食材などを用いて具体例をあげて詳細に解説しています。更に心臓リハビリテーション(心リハ)については、その効果や、運動前のチェックポイントについてまず解説し、続いて運動療法の実際として、欠かすことの出来ない準備運動と有酸素運動の具体的な方法をわかりやすく動画で解説しています。

そうだったのか、心不全

DVDは52分ですが、細かいチャプター入っているので、各要素ごとに視聴可能となっています。

心不全はあらゆる心疾患の終末像であり、科を問わず日頃の診療でも遭遇する可能性の高い病態です。このDVDを見ていただければ、一般的な心臓病患者さんの指導が可能となります。何よりもこのDVDが、心不全患者さんの再入院を減らす一助になればと願っています。是非お役立て下さい。心不全患者さんの再入院予防に向けて、一緒に取り組んで行きましょう!!

実際に患者さんの指導に使用されている医師の方や患者さんからは、何度も繰り返し見られるので良い、と好評です。

興味をもたれた方、また購入したいと思われた方は、北里大学病院の1号館1階にある書店、有隣堂医学書センター北里大学病院店(電話: 042-778-5201)か、もしくは以下からFaxの申し込みで手に入れることが可能です。

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