循環器内科 前川 恵美
昨年の“第2回 阿古杯!!”を書かせて頂いてもうすぐ1年が経ちます。気が付けばイベントの報告しか書いておらず、「仕事をしていない」と思われていないか、心配です。今回は、医局長より仕事のアピールの場を頂きましたので、ご報告いたします。
2016年5月21日土曜日に新宿で、第59回東京心エコー図研究会が開催されました。この研究会は、なんと1986年創立という歴史ある研究会です。年2回開催されており、前半は症例検討、後半は特別講演という形式で開催されています。この症例検討が特徴的であり、診断名などを明かさずに発表を進め、会場に対して設問を問うことが必須です。もう一つの特徴として検査技師さんの参加人数が多いため、教育的な内容を考察などに含めることが求められます。今回も、検査技師さん約200名、医師約80名の計 280名が参加されました。今回から、代表幹事の先生や会場などが変わりましたが、今までと変わらず熱い議論が繰り広げられる会となりました。心エコー図所見などに対する意見や質問がフロアから次々に出てくるので、発表者としては気が気でありませんが、心エコーの世界は経験値がとても大きく影響しますので、経験豊富な先生方のご意見を直接うかがえるチャンスだと思えます。
質問の切れ味にやや臆しながら、「腰痛後に発熱をきたした僧帽弁輪石灰化の一例」の発表順番がやってきました。心エコー図所見の解釈などに関して、やはり色々なご意見を頂きましたが、心エコー図だけで診断するのは難しい症例であったことを再認識できました。休憩をはさみ、慶應義塾大学医学部循環器内科 林田健太郎先生の特別講演「Structure Heart Disease intervention. Current status and future perspectives.」を聴講し、当院でも開始したTAVIについてさらに学び、心エコー図の活躍の場がどんどん広がってきていることを再認識しました。充実した半日であったとほっとしていたところ、ベストイメージング賞の発表が行われました。今回は、経験年数の多い先生方の発表が多かったのですが、なんと!ベストイメージング賞を頂くことができました!!とても嬉しく、徹夜の疲れも吹き飛びました。今年から賞状がなくなったと聞いた瞬間は少しさみしかったですが、副賞を頂き大満足です。北里の症例の豊富さ、一例一例を丁寧に見ることができる環境や指導して頂ける先生方に改めて感謝いたします。
数年前から、心エコー班小板橋先生のご指導で、北里として毎回症例発表を行うことを続けています。そのため、私も今までに数回発表しており、この経験も2回目の受賞につながったと感じています。前回は研修医の先生が立派に発表してくれましたので (入局も!)、今後は自分が発表するだけではなく、若手の先生たちも発表や参加をしてもらえるようにしていきたいと思います。心エコーの活躍の場が広がるとともに重要性も増していますので、心エコー班がさらに発展するように盛り上げていきたいと思います。
![]() |
バックナンバー
奨励賞の受賞
2023年06月
2023年度 第25回北里大学医学部循環器内科学 同門会
2023年06月
The 2023 WAEL AL MAHMEED Global Leadership Instituteに参加して
2023年05月
新入局員紹介
2023年04月
2022年度プチ壮行会
2023年03月
第15回植込みデバイス関連冬季大会レポート
2023年02月
「日本先天性心疾患学術集会2023年 in 愛媛」
2023年01月