医局長のつぶやき

2016年07月

第63回日本不整脈心電学会学術集会レポート

循環器内科 佐藤 陽

去る7/14~7/17にかけ、札幌コンベンションセンターにて「第63回日本不整脈心電学会学術集会」が筑波大学 青沼和隆先生会頭の下開催されました。当科からも出向中の青山祐也先生、及川淳先生を含む13人14演題が発表されました。
今回は日本不整脈学会と日本心電学会が合併し、記念すべき大会となり回も63回を数える歴史と伝統ある学会となりました。「21世紀不整脈学の創造-基礎と臨床の融合による新たな治療戦略‐」と銘打たれ、ノーベル物理学賞受賞 江崎玲於奈先生や登山家 三浦雄一郎氏、オリンピックゴールドメダリスト 清水宏保氏などの講演もあり、大変興味深く拝聴させていただきました。

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初日:タクシーの運転手さんおすすめの

福来軒味噌ラーメン

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2日目:岸原先生お気に入りの山頭火

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恩師庭野先生を囲んでサッポロビール園で学会決起集会!

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3日目:趣向を変えて天下一品

昨今、不整脈領域におきましては致死性不整脈による心臓突然死予防に対する着用型自動除細動器Wearable Cardioverter Defibrillator(WCD)や皮下植え込み型除細動器Subcutaneous Implantable Cardioverter Defibrillator(S-ICD)など新たなデバイス治療が日本でも臨床応用され、今後の不整脈治療が大きく変わろうとしている過渡期にあります。当科からも日本初のWCD臨床使用下におけるinappropriate shockの臨床経験を岸原淳研究員がRapid Firing Sessionにて報告し、注目を集めていました。また、日本におけるWCDワーキンググループ班長である庭野診療教授もシンポジウムでの講演がありました。

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Rapid Firing Sessionで口演の岸原先生。

活発なご討議がありました。

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我らがEPS班の兄貴!貫禄のEnglishセッション。

前日のビール園が効いたのか、非常にEnglishも滑らかでした。

j7写真⑦ 大学院1年目の西成田先生も学会デビュー!

当科からは他に、口述発表で深谷英平医局長が腎機能低下を伴う房細動症例における経口抗凝固薬の安全性についての当院での使用経験からデータを発表し、中村洋範大学院生が慢性期の血清心筋トロポニンTレベルによる心機能低下症例における致死性不整脈による心臓突然死の予知に関するデータを発表しました。
今年大学院一年生となった西成田亮先生と堀口愛先生もポスター発表で堂々の不整脈界デビューを果たしました。

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EPS班で最も時計台の似合う男と偶然町で遭遇。

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すすきのから少し離れた二条市場で海鮮丼!

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時計台が似合う男は発表もバッチリ!

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発表中の筆者。Audienceも食い入りるように見入っています。

また筆者を始め数名の有志らは札幌という土地柄、ラーメン負荷と飲酒習慣が夜間心イベントと不整脈基盤に与える影響を実地調査してまいりましたが、全例で不整脈・心イベントはdocumentされず、カプランマイヤーは100%のまま帰京してまいりました。
日常診療・業務の間を縫ってデータ解析や実験を重ね、その成果をそれぞれが発表するという学会の醍醐味を味わいつつ、仲間と束の間の楽しい時間を共有でき実に有意義な札幌出張となりました。多忙な臨床と有意義な研究生活を味わいたい医学生・研修医のみなさん、循環器内科学、そして不整脈班でお待ちしております!

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最後にパチリ

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最終日:札幌を離れるのが寂しくなり、

最後に空港で鷹の爪(白龍)