医局長のつぶやき

2017年09月

2017年9月 JHRS(Japanese Heart Rhythm Society)/APHRS(Asian Pacific Heart Rhythm Society)2017 in Yokoham

医療系研究科博士課程2年 西成田 亮

今回9月14日~17日まで横浜で開催されましたJHRS/APHRS 2017に参加して参りましたので、報告させていただきます。
JHRS(日本不整脈心電学会学術大会)は、本年で64回目。不整脈部門における国内最高峰の学会であるJHRSと、今回は国際学会であるAPHRS(アジア太平洋不整脈学術集会)との合同開催となり、例年よりも一段と大規模かつ国際色豊かな学術大会でした。会場は、お馴染みの「パシフィコ横浜」。みなとみらい駅から直結で、利便性抜群。会場へ続くショッピングモール内出口付近では、横断幕?垂れ幕?に、「JHRS/APHRS 2017」と大々的に広告されていました(写真1、2)。学会会場がこれほど行きやすい場所にあり、さらに観光地が近接している点は、海外参加者にとって非常ありがたいことではないでしょうか。と、幸運にも最近連続して国際学会に参加させていただいている身として感じました。

 n1c(写真1)  n2c(写真2)

会場内は、20以上のホールで同時に発表が行われるとあって、各ブースでの人員確保が難しいのではないかと懸念されましたが、思いの他、座れずに立ち見、また入れないブースもありました。ホットバルーンアブレーションやクライオバルーンアブレーション等の心房細動治療、リードレスペースメーカーや皮下植え込み型ICD等のデバイス関連は、国内外問わず最先端治療として症例報告、使用経験、そして今後の展望含めた内容が散見され、会場は大いに盛り上がっていました。私が入ったブースでは、AFに対するカテーテル治療と抗不整脈薬のhybrid治療の有用性をテーマに議論されており、以前から言われていることではありますが、興味深く聞くことができました。ブース外では、振り向けば英語が飛び交い、海外に来ていると錯覚するかのような雰囲気でした。と思えば、やや時季外れな浴衣のお姉さんがドリンクを無料配布していて、少しほっとしながら写真をパシャリ。。。(写真3)また、書籍販売ブースでは、思わず手に取ってしまう程インパクトのある題名の本が。。。(写真4)

n3c(写真3) n4c(写真4)

今回当学会へは、庭野先生のSymposiumを始め、oral presentationで深谷先生/岸原先生/及川先生、poster presentationで中村先生が発表されました(筆者は恥ずかしながら参加のみ)。先輩方の雄姿に感銘を受けつつ、よい刺激をいただきました。内容は下記。
北里大学におけるWCDの適応(Dr.中村)、PMI患者の新規に発症するPafの予測因子に関する検討(Dr.及川)、WCDの使用経験(Dr.岸原)、NVAFにおける各DOACの減量基準の違いと出血合併症の検討(Dr.深谷)。(写真5,6,7,8)

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中村先生(写真5)
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及川先生(写真6)
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岸原先生(写真7)
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深谷先生・ランチョンセミナー(写真8)

本学会は横浜での近場開催ではありましたが、恒例の飲み会を行いました。なぜか特に飲み会好きな人達が集まっている不整脈班で、これは外せません(日程の関係で不参加になってしまった先生方、申し訳ありませんでした)。近場とはいえ、みなとみらいの雰囲気と会場内のグローバルな空気で高揚した気分のまま、桜木町のワインバーに集合です。今回は、学会に参加されていないMEの方々も若手3人組で参加していただきました。なんでも不整脈ME上層部の方々は他で飲んでいたとか。。。不整脈班は先生以外も、皆さん飲み会好きなんですね。。。このようなコメディカルの方々との交流はとても大切ですので、ぜひEPS
2000例記念飲み会もよろしくお願いします(笑)。。(写真9,10,11,12)

n9c(写真9) n10c(写真10)
n11c(写真11) n12c(写真12)

本学会では、私自身この半年間EPSに浸かり、大学院生としてリサーチを始めた中で出てきた日頃の疑問、また今後の研究へのヒントを少しでも得られないかと奮闘していました。さらに、来年は発表者として参加し、諸先輩方に少しでも近づけるようにというモチベーションを高めることもできました。英語の面でも本当に毎回刺激を受けます。このように定期的に国際学会に身を置くことの大切さは毎回実感しますが、この気持ちを維持し、日常診療とリサーチへの励みにしていきたいと思います。今後もさらに精進して参りますので、何卒御指導御鞭撻の程よろしくお願いいたします。