医療系研究科博士課程2年 片峰 正皓
今回、第28回日本心血管インターベンション治療学会(CVIT 2019)が9月19日から21日の3日間にわたり名古屋国際会議場で開催されましたのでご報告させていただきます。
CVITは、1万人近い会員を有する国内有数の学会であり、今年は昨年の1,031演題を大きく上回る1,578演題の応募があり、本会では、ライブデモンストレーションも実施され、400以上のセッションが設けられました。
ちなみに2009年のCVITは当科からは東條先生1人だけの参加だったみたいですが、今年は総勢10名で参加してきました。
私は2日目からの参加でしたが名古屋駅内のモニターにもCVITの広告がありました。
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初日は虚血班大学院1年生の朝倉先生が『高度石灰化病変に対する光干渉断層法及び冠血流予備量比による造影剤未使用での経皮的冠動脈形成術』について、不整脈が専門でありながらCVIT認定医の取得も間近の石末先生が『血栓性ステント再狭窄の原因にirregular protrusionが関与したと示唆された一例』について一般公演(英語)を行いました。
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またその日のLate Breaking Clinical Trialsセッションで阿古教授がODYSSEY J-IVUS試験の結果について報告されました。ODYSSEY J-IVUS試験は日本人のACS患者における冠動脈アテローム量に対するアリロクマブの影響について調査されたものです。座長はGiulio Guagliumi氏(Ospedale Papa Giovanni XXIII, Italy), Renu Virmani氏(CVPath Institute Inc, USA)らが務められまるで国際学会に参加しているような雰囲気でした。この日、阿古教授はWeb収録やランチョンセミナーでの発表や一般公演の座長など分刻みのスケジュールで働かれておられました。2日目は虚血班大学院生の上司である南先生がCardiovascular diseases in Womenと銘打たれたシンポジウムで発表されました。昨今、性差による心血管疾患は大変注目されている分野の1つであります。同シンポジウムには前原晶子先生(コロンビア大学, USA)や元山貞子先生(藤田医科大学)など今をときめく先生たちも参加されとても熱いものでした。その中でも南先生の発表は圧巻でありプレゼンの仕方や質疑応答の仕方も含め大変勉強になりました。
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そして2日目の最後には私の大学時代の部活(アメフト)の先輩であり虚血班の先輩である柿崎先生の一般公演(英語)の発表がありました。『実臨床における生体吸収性ポリマーシロリムス溶出ステントと第2世代薬剤溶出性ステントの再血行再建率の比較』という演目での発表でした。現在のインターベンション界に一石を投じる内容であり、口演には沢山の聴衆が駆け付け、スライドを写メしながら聞いている人も多かったのが印象的でした。そして発表が終わるとひと際大きな拍手とどよめきが聞こえたのは私だけではないと思います。柿崎先生の質疑応答も素晴らしく優秀演題賞を受賞されました。あめでとうございます!
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そして最終日である3日目に私の発表がありました。私は一般公演(英語)で『腎機能障害患者に対するデキストランを使用した光干渉断層法による経皮的冠動脈形成術の有効性と安全性』について発表しました。
私はセッションの中で最後の演者でしたので前の演者の人たちのプレゼンを聞いておりましたが、他の演者の方たちの英語のプレゼンが素晴らしく、質疑応答も英語で流暢に話されておりました。
そして、私の番です。私もそれなりにプレゼンの練習はしてきたためプレゼン自体は問題なくできましが、質疑応答に関しては英語で上手く答えることができず反省が残るものとなりました。
しかし、私の発表には虚血班の先輩方や去年出向していた横浜栄共済病院の診療部長の道下一朗先生や先輩の末松先生、また大学の後輩であり現在横須賀共済病院で働いている三須先生など多くの先生が発表を聞きにきてくれて大変嬉しかったです。
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(真顔ですいません笑。発表が終わりホッとしているのと質疑応答がうまくできなかった
複雑な心境の顔です、、)
この後は、亀田先生、橋本先生、柿崎先生と矢場とんでトンカツを食べて笑顔で帰りました。
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最後に、発表にあたりご指導頂きました北里大学医学部循環器内科学の先生方この場をお借りし深く御礼申し上げます。
当科は今年改定された虚血分野のガイドライン作成に携わっております。そのような教室の一員であることに誇りをもち、私も今後論文など多くの事項を世界に発信できるような医師になりたいと思いました。
2020年は仙台であります。来年も是非参加したいと思います。
簡単ではありますが、御報告はこれで終わりとします。
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