医局長のつぶやき

2022年01月

第2回日本不整脈心電学会関東甲信越支部地方会レポート

医療系研究科博士課程3年 齋藤 大樹

大学院3年の齋藤大樹と申します。この度、2022年1月15日に群馬県高崎市で行われました、第2回日本不整脈心電学会関東甲信越支部地方会に参加させて頂きましたので御報告いたします。
ほとんどの学会がオンライン開催を余儀なくされている時期ではございますが、本学会は新型コロナウイルスに対し可能な限りの感染対策を行ったうえでの現地開催(一部ハイブリッド開催)となりました(写真1)。
会場では、当たり前になった参加者全員のマスク着用はもちろんのこと、受付で全員が検温ならびに消毒を行い、発表会場では密を避けるため、人々の間隔をあける様々な工夫がなされておりました(写真2,3)。

写真1) 会場となったGメッセ群馬

写真2)隣り合う席の使用禁止

写真3)受付での全員検温ならびに消毒

当院からは齋藤(筆者)、村山先生、三谷先生の3人が演題提出致しました。
・齋藤「左房内を複雑に旋回する頻拍回路に対して詳細なActivation mapと電気生理学的検査により頻拍回路を同定しえた心房頻拍の1例」(写真4)
・村山先生「左房roofを介するように思われた、MAZE術後の三尖弁輪下大静脈峡部依存性心房頻拍の1例」(写真5)
・三谷先生「AVNRTとの鑑別を要したJunctional Tachycardiaの1例」(写真6)

写真4)発表中の筆者

写真5)発表中の村山先生

写真6)発表中の三谷先生

私は、心房頻拍についての演題発表をさせて頂きましたが、他施設の先生方の貴重な御意見や御質問を多く頂き、とても勉強になりました。今回の発表に関し、指導医である石末先生には多大なる御指導を頂き、非常に感謝しております。残念ながら御仕事の都合がつかず、石末先生は現地参加できませんでしたが、私の出発直前まで発表のブラッシュアップにお付き合い頂きました。本当にありがとうございました。村山先生、三谷先生の発表もどちらも大変珍しいcase reportであり、非常に白熱した質疑応答が展開されておりました。
また、当院の不整脈班のスタッフの先生方からは深谷先生が心房頻拍、岸原先生がデバイスのセッションの座長を務めておられました(写真7,8)。それぞれの演者の発表の内容を迅速かつ正確に理解し、的確な質問をしつつ同時に会場の状況を逐一見ながら冷静にセッションを展開していくという、圧倒的知識と経験がないとまずできない業務と思われますが、いつ見てもお二人ともやはり流石というほかありません。この領域まで私もいつの日か到達したいものです。

写真7)座長をお勤め中の深谷先生(右)

写真8)座長をお勤め中の岸原先生(右)

そして本学会を通して、自施設だけではなく、他施設の先生方の多くの発表を拝見し、非常に興味深いものばかりであり、昨今の不整脈領域の臨床の進歩や魅力、議論すべき問題点の豊富さや多様性をあらためて実感することができました。是非、今回学んだ内容を今後の業務に少しでも生かしていければと思います。
また、学会のもう一つの醍醐味かつ重要なイベントといえば、発表終了後の盛大な打ち上げにこそあると筆者は思っているのですが、残念ながらこのコロナ渦ではもちろん実現することはできず、こういった面でもコロナ渦の一刻も早い収束、元通りの日常の回復を改めて願わずにはいられませんでした。
最後になりますが、本学会の発表の指導医であります石末先生を始め、御指導を賜りました先生方に改めまして心より深く御礼申し上げます。今後も日々精進して参りますので引き続き御指導御鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
拙い文章かつ簡単な内容で大変恐縮ではございますが、現地に参加致しました不整脈チームの集合写真をもちまして私からの御報告とさせていただきます(写真9)。(言うまでもなく、この瞬間のみマスクを外しております)

写真9)発表を終えてみんなでピース