医局長のつぶやき

2022年10月

第7回日本心臓リハビリテーション学会 関東甲信越支部地方会開催報告

阿古 潤哉

2022年10月8日土曜日、日本心臓リハビリテーション学会関東甲信越支部地方会の会長を務めさせていただいた。この学会は1年前から計画を練り始めていたが、このコロナ禍において、全く先行きが見通せない段階で学会の開催方法を考えるのは正直非常に困難を極めた。オンラインでの学会開催が中心であった2021年に、対面での開催を中心に考えたいという気持ちを非常に強く持っていたので、開催はとにかく対面を中心で、しかも北里大学の白金キャンパスを会場にということを早々に決定した。最終的には、発表は対面で、そしてオンデマンドでの聴講も可能にするという折衷案で落ち着いた。今回のテーマは「シン・リハビリテーション」という少しキャッチーなものを採用した。ここには、心・真・新・信・診などさまざまな「シン」を、心臓リハビリテーションの未来に託すというような意味合いでつけさせていただいた。
学会当日は前日までの雨も上がり、晴れ間も少し見える中での開催となった。コロナ第7波もようやく落ち着きつつある中行われたこの会では、400名近くの事前登録をいただいており、そのうち200名以上は現地参加を表明していただいていた。しかし、実際に会が始まって学会参加者が順調に増えてくるのを見た時には、正直ホッとした気持ちであった。今回の学会は大きく4つの会場に分かれて行われた。一つの会場はシンポジウムを中心に行われ、一つの会場では教育講演を中心に開かれた。残りの二つは一般演題を中心としたセッションを行う会場とした。今回の地方会は、一般公演で発表していただくのももちろん重要なのだが、教育プログラム思い切って充足させることとした。合計8つの教育講演はメディカルスタッフ向けにある程度基礎的な内容を講演していただく形を取ったが、非常に好評であったというお声をお聞きすることもできた。少しコントロバーシャルな内容のシンポジウムには、和泉徹先生にも司会をお勤めいただき、診療報酬のあり方なども巡って議論もなされた。今回の参加者からは、対面での学会を評価する声と、キャンパスの美しさも羨む声もお聞きすることができ、学会長としては少し誇らしく思うことができた。また、当施設からも多くの発表があり、さらに最優秀演題賞を受賞するなど、まさに北里の底力を示すことができた会であった。
さて、今回の地方会開催にあたっては北里から現場で多くお手伝いをお願いした。医療衛生学部の神谷健太郎教授やリハビリテーション部主任の浜崎伸明先生をはじめとする多くの方々には企画段階の最初の部分から関わっていただき、今回のプログラム作成の一番コアとなる部分の作成にあたり多大なご助言を頂戴した。また、前川恵美先生には事務局として計画から実行段階まで多くの作業をこなしていただいた。北里大学のチームワークを実感できた1日であった。

写真:学会終了後に。学会を現場スタッフとしてお手伝いいただいた北里関係者とともに。