循環器内科学 片峰 正皓
今回、私は2022年11月5日から7日にアメリカのイリノイ州シカゴで開催されたAmerican Heart Association(AHA)22に参加してきましたので、現地での様子をご報告させて頂きます。
AHA20、AHA21は新型コロナウイルス感染拡大に影響でいずれもオンライン開催となっておりましたので、今回は3年ぶりの現地開催となりました。今回のAHAではペマフィブラートとプラセボのRCTであるPROMINENT試験やスタチンとエイコサペンタエン酸の併用による二次予防の有効性を示したRESPECT-EPA試験、ISCHEMIA-EXTEND試験の中間報告など9つのLate-Breaking Scienceセッションが設けられておりました。
しかし、今回のAHAの一番のハイライトは当科大学院4年生虚血班の永田貴子先生のYoung Investigator Award Competitionでの発表だったと思います。今回、永田先生は、冠動脈の高度石灰化を有する患者における、pre, post PCIのOCT所見とclinical outcomeの関連についての演題がMelvin Judkins Early career Clinical Investigator Award finalistに選ばれ、発表を行いました。YIAのセッションは学会初日にあり、発表を聞いてきました。永田先生のプレゼンテーションは本当に素晴らしく、質疑応答も落ち着いて対応していました。そして、発表当日の夕方にYIAの結果発表が行われて、見事永田先生がwinnerに選ばれました。その快挙はすぐに日本循環器学会でも速報して頂きました。翌日には、シカゴで一番人気のステーキハウスで祝勝会を行いました。とても美味しい料理とお酒を頂き、最高の夜となりました。
私は最終日にポスター発表を行いました。高感度CRP高値の安定狭心症患者では冠動脈に不安定プラークが多いことを示した演題です。慣れない英語に苦戦しながらも、海外の先生とdiscussionすることができ貴重な経験となりました。
私にとっては初めての現地参加した国際学会だったのですが、様々な面で非常に刺激を受け、今後のモチベーションにもつながるとてもいい経験になりました。また、日本ではコロナ禍での行動制限があり、なかなか海外に行く機会がなかったのですが、今回、実際に海外の様子を肌で感じることができて良かったです。早く日本もノーマスクの時代になってほしいです。来年のAHAは2022年11月11日から13日にアメリカのペンシルベニア州フィラデルフィアで開催されます。是非、来年も参加したいと思います。
最後に、今回の発表にあたり多くの先生方にご指導・ご協力頂きました。この場を借り厚く御礼申し上げます。この経験を日常臨床や今後の研究に活かしていきたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻の程よろしくお願い致します。
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(写真1) シカゴではほとんどマスクを付けている人はいませんでした。
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(写真2, 3)シカゴは寒いという話を聞いていましたが、AHAの期間中は15-20℃くらいでとても過ごしやすかったです。
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(写真4)永田先生本当におめでとう!!
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(写真5, 6)祝勝会の様子です。お酒もお肉も最高に美味しかったです!!
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(写真7)私もポスター発表してきました。
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(写真8)ちなみにシカゴの醬油ラーメンは1杯18ドル(約2.500円)でした。味は美味しかったです。
※ペットボトルの水は1本4.5ドル(約600円)でした。
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